6/5はろうごの日!寝たきりを防ぐ廃用症候群対策

6月5日は「ろうごの日」です!

この記念日は、神戸市老人福祉施設連盟が2008年に制定したもので、「ろう(6)ご(5)=老後」の語呂合わせが由来です。キャッチコピーは「高齢者の元気は、若者の元気、社会の元気」。超高齢社会の中で、高齢者とその家族が共に支え合い、元気に過ごすことを考えるための大切な日です。

この「ろうごの日」を前に、今日はぜひ知っておいてほしいことがあります。それが「廃用症候群」です。「寝たきりになってから考えよう」では遅すぎます。今日のうちから一緒に考えてみましょう。

廃用症候群とは何か?

廃用症候群(はいようしょうこうぐん)とは、病気やケガなどで長期間、体を動かさないでいることで起こるさまざまな心身の機能低下のことをいいます。医学的には「生活不活発病」とも呼ばれます。

たとえば、風邪をひいて1週間ベッドで安静にしていたとき、起き上がろうとしたら足がふらついた——そんな経験はありませんか?あれが廃用症候群の入口です。高齢者の場合、この「動かない状態」が2週間、1か月と続くことで、筋肉・骨・心臓・脳など全身にわたって深刻なダメージが蓄積されていきます。

施術現場でも、「入院して退院したら、歩けなくなっていた」というお声をよくお聞きします。入院前は杖で歩けていた方が、わずか2〜3週間で歩行困難になってしまう——これが廃用症候群の恐ろしさです。

なぜ高齢者は廃用症候群になりやすいのか

廃用症候群は誰にでも起こりますが、高齢者は特にリスクが高いとされています。その理由は主に3つあります。

① もともとの筋肉量が少ない
人の筋肉は30代をピークに、何もしなければ毎年約1〜2%ずつ減少します。70代・80代になると、若い頃の半分以下になっている方も珍しくありません。ベースが少ないぶん、わずかな「動かない期間」でも一気に機能が落ちてしまいます。

② 回復力の低下
若い人なら2〜3週間で元通りになる体力も、高齢者の場合はその倍以上の時間がかかります。「安静にしていれば治る」という感覚で動かずにいると、回復するどころか悪化の一途をたどるケースもあります。

③ 「痛み・疲れ」による活動の自粛
膝が痛い、腰が重い——そんな理由で歩くのをやめてしまう方が多くいます。痛みを避けることは大切ですが、動かないことで筋力がさらに落ち、痛みが増すという悪循環に陥ってしまいます。

廃用症候群が体に与える影響

廃用症候群は、筋肉だけの問題ではありません。全身に影響が及びます。

  • 筋肉・骨格系:筋力低下・関節拘縮・骨粗しょう症の悪化
  • 循環・呼吸器系:起立性低血圧(立ち上がるとふらつく)・深部静脈血栓症(いわゆるエコノミークラス症候群)
  • 消化器系:便秘・食欲不振・低栄養
  • 精神・神経系:うつ状態・認知機能の低下・睡眠障害

特に怖いのが「廃用による認知症の進行」です。体を動かさなくなると脳への刺激も減り、認知症のリスクが高まることが研究でも示されています。「寝たきり→認知症」という流れは、決して他人事ではありません。

在宅でできるセルフケア・予防法

大切なのは、「完全に動けなくなる前に予防する」こと。そして、動けるうちから少しずつ体を使い続けることです。

① 座ったままでできる「足踏み運動」
椅子に座った状態で、両足を交互にゆっくりと持ち上げます。1回10〜20回を1日3セット。テレビを見ながらでもOKです。太ももの筋肉(大腿四頭筋)を刺激し、転倒予防にもなります。

② かかと上げ運動(カーフレイズ)
椅子や壁に手を添えて立ち、両かかとをゆっくり上げ下げします。ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれ、血液を心臓に戻すポンプ機能があります。ふくらはぎを動かすことで、全身の血流が改善されます。

③ 深呼吸ストレッチ
両手を頭の上で組み、大きく息を吸いながらゆっくり上に伸ばします。肺を大きく広げることで呼吸機能を維持し、猫背予防にもなります。

④ 規則正しい食事と水分補給
筋肉の材料はたんぱく質です。毎食、卵・豆腐・魚・肉などを意識して取り入れましょう。また、水分不足は血液をドロドロにして血栓のリスクを高めます。1日1.5〜2リットルを目安に水分を摂るようにしましょう。

今日からできること

  1. テレビのCMの間に「足踏み運動」を20回やってみる
  2. 台所仕事の合間に「かかと上げ」を10回やってみる
  3. 朝起きたら窓際で「深呼吸ストレッチ」を3回やってみる
  4. 今日の夕食に、たんぱく質(卵・豆腐・魚など)を1品追加してみる
  5. 午前と午後、コップ1杯ずつ水を飲む習慣をつける

「たったこれだけで?」と思われるかもしれませんが、毎日の小さな積み重ねが、将来の「寝たきりリスク」を大きく変えます。

まとめ

6月5日の「ろうごの日」は、自分や家族の「老後の健康」を見直す絶好のきっかけです。廃用症候群は、気づかないうちに進行する怖い病態ですが、早めの予防と日々の小さな運動で、十分に防ぐことができます。

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